blenderでアホ毛をつくる

  • はじめに 

 本記事は、最近blenderのbの字を分かりかけた超々初心者でアホ毛好きの筆者blenderアホ毛モデリングするお話となっております。別に顔のモデルとかを用意してるわけでもないので、最終的ににょろんとしたのができて終わるだけのふわふわな内容のため、閲覧者様のblenderの技術が向上するとか、アホ毛への愛を充分に満たすことはできないかもしれません。それでも差し支えなければ、どうかご覧になってください。

 また、本記事について誤った内容や不明瞭な内容など、皆様に誤解を招くような記述があればコメント等でお教え頂ければ幸いです。

 

 アホ毛(あほげ)については、以下のURLを参照しましょう。

dic.nicovideo.jp

アホ毛は一般的に、一本か二本の物が多い。単位としては[本]が用いられるが、よく考えると[束]じゃないかとかは考えない。基本的にキャラクターごとに本数が決まっており、二本の場合は触覚と呼ばれることもある。また、キャラの向きによらず、画面に対して同じ方向を向いているという性質を持つこともある。

 アホ毛の存在は、キャラクターに個性を与え、キャラクターへの印象を強く与えられる重要なパラメータです。また、いうまでもなく本記事でいう「アホ毛」とは美容関連の用語ではなく、アニメのキャラクタが頭頂部に携えている束のことです。

 

 

 筆者のblenderのバージョンは2.7.8です。blenderはバージョンによってUI等が変化してしまうので、バージョンによっては、この記事で紹介する使い方は使えないかもしれません。確認しましょう。

 

  • なにをするか

 さて、これからアホ毛を作ろうと思いますが、やる事は少なく、わざわざ記事にする必要もあまり感じられないくらい単純です。アホ毛づくりは以下の手順で行います。

  1. ベジェ曲線でおおまかな形を決定する
  2. ベベル、押し出しを用いて太くする
  3. 要所要所の太さを変えて微調整
  4. カーブからメッシュをはる。

 この方法はアホ毛づくりというかカーブを持った棒状の物体をモデリングする際に使えますので、いろいろ作ってみるといいと思います。

 

1.ベジェ曲線を作る

 さて、それではアホ毛づくりに入りましょう。まず、blenderを開いて始めにおいてある立方体をxキーで削除しましょう。

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  削除したら、shift+Aで追加オプションを開き、カーブからベジェを選択しましょう。

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 そうしますとデフォルトではxy平面上にベジェ曲線が追加されます。

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 これでは見づらいのでテンキーの7ボタンを押して上からの視点に変えておきましょう。

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(ここまでの作業でこんな感じです。)

 

 ベジェ曲線が追加出来たら、Tabキーを押して編集モードに切り替え、制御点やハンドルを動かして形を決めていきましょう。制御点を増やしたいときは、2つ以上の制御点を選択した状態でWキーを押して細分化することで、間に制御点が生えます。

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 とりあえずこんな感じにしました。

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2.太くする

 アホ毛の大まかな形が決定したら、画面の右側にあるボタンのうちカーブのアイコンをクリックします。

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  そうしたら、その下にいろいろ出てくると思いますが、中段ぐらいにある「ジオメトリ」から「変形」や「ベベル」の文字を見つけてください。

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 この内の「押し出し」と「深度」という部分をドラッグor数値入力で数値を変えてみましょう。ベジェ曲線が太くなったと思います。

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  この上さらに、「解像度」の数値を変更すれば、丸みがついて滑らかになります。

 押し出し、深度、解像度を変更したら、見やすいようにアホ毛を回転して垂直に立たせましょう。方法は何でもいいです。(例えば、Tabキーを押してオブジェクトモードに戻ってから、Nキーを押したら出てくるトランスフォームから、回転のXの数値を90に変更すればいいです。)

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3.太さを微調整する

 ここまでくれば後は微調整です。再びTabキーをおして編集モードにしましょう。

 編集モードにしたら、制御点を一つ(複数でも可)選択した状態でAlt+Sキーを押します。

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 すると、なにやら点線が表示されるので、動かして挙動を確認してみましょう。

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 画像の通り、選択した部分を中心に太さが変化します。この作業を駆使して、アホ毛の太さを微調整していきましょう。ちなみに点線が出た状態で数値入力で変更することもできます。この状態でも制御点の細分化はできるので、太さをもっと細かく決めたいときは細分化してもいいかもしれません。

 こんな感じになりました。

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 いい感じですが、このままでは薄っぺらいので、丸く閉じた形にしましょう。

 先程の「ジオメトリ」の上にある「シェイプ」を発見してください。

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 この内の「フィル」と書かれたボタンの「ハーフ」をクリックして、「フル」を選ぶと、アホ毛が丸く閉じます。

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 ここまできたら、最後の調整です。

 

4.カーブからメッシュを生成

 ベジェ曲線を用いてなかなか形が定まってきましたが、やはり細かいところの調整はメッシュで行いたいです。そこで、オブジェクトモードでAlt+Cキーを押して「カーブからメッシュ」を選択します。

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 編集モードに切り替えると、メッシュが張られてるのがわかります。

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 デフォルトではこのメッシュ数になりますが、多すぎて微調整が大変という場合は、メッシュを張る前に「シェイプ」→「解像度」→「プレビュー」の値を変更して、メッシュを少なくすることもできます。

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 また、メッシュを張った後、中央の頂点同士の接続がされていないので結合しておきましょう。(頂点を複数選択してAlt+Mキーで結合できます。)

 

 以上の作業から以下のようなアホ毛が出来上がりました。

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 めでたしめでたしです。

 

  • まとめ

 というわけでこれでアホ毛づくりは終わりです。アホ毛を作るノウハウというよりはカーブを曲線とベベルを用いたモデリングとして認識してもらった方がいいかもしれません。覚えておくとよいのは大雑把に以下の4点です。

  1. ベジェ曲線で形を決める
  2. 変形の「押し出し」、ベベルの「深度」で太くする
  3. 制御点の上で太さを微調整
  4. メッシュを張って細かい仕上げ

 

  • アホ毛だけ作って意味があったの?

 …言いたいことはとても分かります。アホ毛はそもそも毛の一部なので、アホ毛を単体で作成したところでそれはアホ毛なのかも怪しいただの棒状の何かです。ですが近年のアニメでのアホ毛は、感情を表したり物をつかんだり携えた本人より大きかったりetc…と、無限の可能性を秘めた一つの生命体といっても過言ではありません。そのため、アホ毛単体でのモデリングは一個のキャラクターを作成するのと同等の価値があるといえるでしょう。すなわちとても有意義な時間を過ごしたといえます。証明終了。

 

  • 最後に

 いかがでしたでしょうか?今回ご紹介させて頂いた方法は、もしかしたら皆さんにとって当たり前で、聞くまでもない内容か、あるいはもっと優れた方法があるのに手間のかかることを…と嘆息してしまうかもしれません。この方法はあくまで一例でありますので、他にいい方法が無いか調べてからの方が効率が上がるかもしれませんが、少しでも皆様の助けになれたらうれしく思います。

 皆さんが素敵なアホ毛ライフを送れますようにお祈り申し上げます。

 最後まで読んでいただきありがとうございます。では。

双三次クーンズ曲面ってなに?

  • はじめに

 本記事は、最近CGに興味を持ち始めたにわかの筆者がなんとなく気になってる双三次クーンズ曲面についてまとめようと試みたものとなっております。ネットに転がってる記事を読んだり、定義を少し調べてみたりしただけのふわふわな内容のため、閲覧者様の双三次クーンズ曲面についての理解が深まるとか、曲線への興味を一層高めるとか、人生についての有用なヒントを与える等の効果は一切想定されておりません。それでも差し支えなければ、どうかご覧になってください。

 また、本記事について誤った内容や矛盾した論理など、皆様に誤解を招くような記述があればコメント等でお教え頂ければ幸いです。

 

 双三次クーンズ曲面をお話しする前に、パラメトリック曲面についてお話します。双三次クーンズ曲面はこのパラメトリック曲面の一種であります。

 パラメトリック曲面とは、その名の通りパラメータを用いて各々の点座標を定義された曲面であります。パラメータは2つ(u,v)として、曲面上の点座標Sはu,vに関する関数F(u,v)で表されます。このとき、関数Fが、uに関してn次の式で表され、vに関してm次の式で表される場合、この曲面をn✕m次曲面と呼びます。特にn=mの場合、双n次曲面とも呼ばれます。(具体的な例は双三次クーンズ曲面で数式として表しますので、なんのこっちゃ分からん方もそのまま次にお進みください。)

 

  • 双三次クーンズ曲面の定義

 さてそれでは、双三次クーンズ曲面の定義を調べましょう。手元にある資料の定義を簡素に説明すると、以下のような定義です。

 『双三次クーンズ曲面は、4点の座標(位置ベクトル)とその点に関する2つの接ベクトルと、1つのねじれベクトル(ツイストベクトルとも)から定義される双三次の多項式曲面である。』

 具体的には、図に示すように、1つの位置ベクトル(S)、2つのパラメータ方向の接ベクトル(Su,Sv)、1つのねじれベクトル(Suv)が4隅にある合計16個のベクトルによって定義され、これらのベクトルを補間する曲面のことをいいます。

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 パラメータは0から1の間で動きますので、図の各ベクトルは4隅{(0,0),(0,1),(1,0),(1,1)}でのベクトルです。

  さて、これらのベクトルを補間する計算式ですが、この式に双三次クーンズ曲面の"双三次"たる所以があらわれます。

 

  • 定義式

  計算式は以下のようになっております。

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ただし、Hで表される関数は、以下の式で示される3次エルミート関数である。

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  この3次エルミート関数をみれば、パラメータtに対して3次の多項式であることが分かります。これを定義式ではパラメータu,vに対しての関数として使っているため、この関数で表される曲面は3✕3次曲面、すなわち双三次曲面と言うわけです。

 

 すなわち双三次クーンズ曲面とは、パラメータu,vについて双三次であり、4隅のベクトル4組、計16個のベクトルについて補間して出来るパラメトリック曲面なのであります。

 

  • で、結局何?

 ここまでで双三次クーンズ曲面についてのお話は終わりです。どんな人が考えたとか他の曲面との関係なんかは他のサイトにいろいろ載ってたのでそちらを参照して頂ければと思います。

www.wizforest.com

(こちらのサイトはとても参考なりました。)

 

 「で、結局この記事の目的はなんなの?」と問われると答えは「目的はないです。」としか言えません(ここまで読んで頂いて申し訳ないですが)。冒頭に記述したとおり、ただなんとなく双三次クーンズ曲面という名前が気になっていて、なんとなく調べてなんとなく記事にしてみたものです。ただ、この記事を読んでいただき、なんとなくそうゆう曲面があることを理解して頂いた上で、もっと詳しく調べてみたり、今度は他の曲面についても調べてみようと思っていただければ、なんとなく嬉しいです。

 最後まで読んで頂きありがとうございます。では。